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研究会報告

第6回 日本肩関節理学療法研究会開催報告

2012年1月28日(土)

第6回日本肩関節理学療法研究会は、東日本大震災の復興支援を目的とし東北文化学園大学(宮城県仙台市)にて「〜がんばろう東北!〜」のテーマで開催致しました。本会役員以外の講師として井樋栄二先生(東北大学整形外科教授)、吉尾雅春先生(千里リハビリテーション病院副院長)、宮下浩二先生(中部大学准教授)に大変お忙しい中ご無理を申し上げ、講演をご快諾いただきました。第6回は、東北を中心に全国各地から参加者270名と非常に多数の参加 を頂き、盛会で終わることが出来ました。

今回の研究会は東日本震災復興支援として、震災によって大きな被害を受けました陸前高田市の公立志津川病院のリハビリテーション科の復興のため30万円を支援金としてお渡ししました。

当日は招待講演2演題、講演1演題、教育講演1演題、同時間帯に4つの講演を行う分科会の5部構成で行われました。

招待講演1

井樋栄二先生(東北大学整形外科教授)による「腱板断裂の病態と治療」では日常診療で遭遇する機会がもっとも多い腱板断裂について疫学調査、発症機序、診断、治療までご講演頂きました。発生機序には腱そのものに原因があるとする内因説と腱以外に原因があるとする外因説に分けられ、加齢による腱の変性、脆弱化だけでなく喫煙が腱に及ぼす影響や、肩峰の腱板に対する相対的な位置(acromion index)、烏口肩峰靭帯の硬さなども影響する可能性のあると述べられておりました。また現病歴、発症様式、痛む部位、痛む動作などの聴取、視診や触診、特殊整形外科テストからの断裂の部位診断についてなど貴重なお話がたくさんありました。

講演1

「50肩リハビリテーションのエビデンス」では村木 孝行先生(東北大学病院)から、「肩関節周囲炎理学療法診療ガイドライン」の作成に取り組まれた経験をもとに、肩関節周囲炎の病態を整理しリハビリテーションにおける評価や治療のエビデンスについて今後の課題も含めてわかりやすお話して頂きました。


招待講演2

「脳血管障害における肩関節アプローチ」では吉尾雅春先生(千里リハビリテーション病院)から脳血管障害患者の肩の問題について考えるときには,肩そのものの問題に加えて,脳のシステムを含めた全身の関わりに目を向ける必要があり、肩関節の運動に影響を与える肩関節の運動に影響を与える姿勢制御機能や障害部位による神経伝達路の状態も考慮したうえで評価、治療を行うことの重要性など貴重なご講演いただきました。

第6回では分科会と題し同時刻に4つのセッションを開催致しました。参加者の先生方にはそれぞれ事前に希望されたセッションにご参加頂きました。

分科会T「山口光國の肩の診かた」

山口光國先生((有) セラ・ラボ 代表)には、先生の特徴である「つながり」について、評価とはどのようなものであるか事例を交え紹介して頂き、本来のセラピーのあり方までをお話し頂きました。今回の先生のお考えも臨床にてしっかり生かしていきたいと思います。

分科会U「肩の触診講習会」

立花孝先生(信原病院)、高濱照先生(九州中央リハビリテーション学院)、西川仁史先生(甲南女子大学)による肩関節における肩甲骨、上腕骨のランドマーク、筋の起始、停止など解剖の基礎の重要性を改めて教えて頂きました。

分科会V「投球障害肩の診かた」

宮下浩二先生(中部大学生命健康科学研究所)をお招きし御講演いただきました。投球動作の見方、評価、実際の投球動作の改善ポイントについて、実践をまじえて講演いただきました。

分科会W「肩障害の診かた〜基礎編〜」

千葉先生(昭和大学藤が丘リハビリテーション病院)が臨床現場で肩疾患において、どのように問題解決を行い具体的にどのようなアプローチを展開しているかを的確に解説して頂きました。 


教育講演1

第1回研究会から恒例となっている、高濱 照先生(九州中央リハビリテーション学院)による「肩の機能解剖:腱板」と題した教育講演が行われました。
1,腱板(棘上筋)の構造、2,肩峰下滑液包の存在範囲、3,腱板筋と三角筋の牽引による挙上実験、4,棘上筋前方の筋内腱は何と擦れ合うか、5,肩甲下筋下部線維と小円筋について解剖学から基本に戻るよい機会となっています。


最後に、東北文化学園大学の関係者の皆様、運営スタッフの皆さん今年もありがとうございました。

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