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2026.02.06
当院では、成長期のスポーツ選手に多い腰椎分離症に対して、病期(患部の状態:超早期・初期・進行期・終末期)を医師が診断し、受傷後早期から病期に合わせたリハビリテーションを実施しています。
腰椎分離症についてはこちら
〜目次〜
1. 明確な目標に向かってリハビリテーションを実施します
2. 痛みの改善のために患部の保護を最優先に
3. 負担の少ない方法で股関節周囲の柔軟性を改善
4. インナーユニットを鍛える体幹安定化運動
5. 腰を反りすぎ・ひねりすぎない動作の獲得
6. 腰椎分離症に対する当院での治療実績
7. さいごに
リハビリテーションは、患部の治癒および保護を最優先する時期からスポーツ復帰までを StepⅠ〜StepⅣに分け、医師の指示のもとで段階的に進めていきます。
StepⅠ(開始〜1か月):患部を保護しながら柔軟性を改善し、体幹安定化運動を開始します。
StepⅡ(1〜3か月):患部を保護しつつ、運動範囲と強度を徐々に高めます。
StepⅢ:スポーツ復帰を見据え、全身の機能向上を図ります。
StepⅣ:競技特性に合わせてパフォーマンス向上と再発予防を目指します。
*当院における病期ごとの治療スケジュール1):拡大してご覧ください。

より安全で確実なスポーツ復帰のため、Stepごとに明確な目標を設定しています。
StepⅠ:日常生活における痛みの改善、股関節周囲筋の柔軟性改善、体幹機能の向上
StepⅡ:良好な体幹姿勢を保ちながら股関節を動かせること
StepⅢ:適切なスクワットポジションを保持でき、外力に対しても姿勢を崩さない体幹機能の獲得
StepⅣ:競技特性を考慮した再発予防

リハビリテーション開始から1か月間のStepⅠでは、痛みの改善を最優先とします。
超早期は軟性コルセット、初期〜進行期は硬性コルセットを基本的に入浴時以外は常時着用し、日常生活での負担から患部を保護します。
特に「反る」「ひねる」など痛みを誘発する動作は控えていただきます。
しっかりと安静を保つことで、発症後1か月以内に腰痛が改善することが多いといわれています(骨癒合はさらに後になります)。
スポーツ復帰時期には、硬性コルセットから軟性コルセットへ切り替え、動きを伴う中でも患部を保護しながら段階的に復帰を進めていきます。

医師の処方のもと、専門の装具業者に依頼をしてオーダーメイドの医療用装具を作成します。骨折の所見がある場合は、ほぼ終日着用して患部を保護し、骨癒合を目指します。
腰椎分離症は、身体を反る・ひねる動作によって腰椎に繰り返し負担がかかることで発症します。
本来、腰椎は大きく反ったりひねったりする構造ではなく、その多くの動きは腰の下にある股関節が担っています。
股関節の可動性が低下すると腰への負担が増し、腰椎分離症の発症や悪化につながることが分かっています2)。
そのため、痛みの出ない範囲で股関節周囲の筋肉をストレッチングし、患部への負担軽減と再発予防を図ります。
*腰椎分離症リハビリテーションのセルフストレッチング

ジャックナイフストレッチング

ハムストリングスストレッチング
(骨が未成熟な学童期ではジャックナイフストレッチングの代わりに行います)

大腿四頭筋ストレッチング

腸腰筋ストレッチング
体の深部には「インナーユニット」と呼ばれる筋肉群があります。代表的なものは、お腹の奥にある腹横筋、背骨の近くにある多裂筋、骨盤の底にある骨盤底筋群、そして横隔膜です。これらが協調して働くことで腰椎を安定させ、痛みの改善や動作の向上につながることが報告されています3)4)。
痛みの出ない範囲で体幹安定化運動を行い、腰部の安定性を高めていきます。徐々に負荷を上げることで、スポーツ時にかかるストレスに耐えられる体づくりを目指します。
*腰椎分離症リハビリテーションのセルフエクササイズ

コア Lv.Ⅰ:ドローイン

コア Lv.Ⅱ:ニーベントアウト

四つ這い上肢挙上

プランク
スポーツ復帰後の再発予防には、腰に過度な負担をかけない体の使い方を習得することが重要です。
柔軟性と体幹機能が向上した状態で、スクワットやランジなど基本的な動作を通じ、走る・跳ぶ・投げる・スイングするなどの動作に通じる正しいフォームを身につけます。
*腰椎分離症リハビリテーションのセルフエクササイズ

ランジ

オーバーヘッドスクワット
これらの運動を、担当療法士が患者様一人ひとりの状態に合わせて指導し、主にご自宅で実施していただきます。
来院時には、腰に負担の少ない方法で動作のチェックやストレッチング・エクササイズ、トレーナーによる運動指導など、必要に応じたリハビリテーションを行っています。
誤った方法で行うと症状が悪化する可能性もあるため、腰痛のある方は一度診察を受けたうえで治療を受けることをお勧めします。
病期が超早期の方は1.8~3.2か月で骨癒合し、骨癒合率75~100%。初期の方は3.2~5.1か月で骨癒合し、骨癒合率42~92.6%。進行期の方は4.3~8か月で骨癒合し、骨癒合率10~83.3%でした5)。
*病期別の骨癒合率5)


病期について詳しくはこちら
今回は、腰椎分離症の患者様に対するリハビリテーションについて解説しました。
当院では、痛みの改善と患部への負担軽減を目的に、コルセットで患部を保護している期間からリハビリテーションを開始します。
療法士が患者様一人ひとりに合わせたプログラムを作成し、来院のたびに調整を加えながら、安全かつ確実なスポーツ復帰を目指しています。
執筆:船橋理学診療部
監修医師: 畠山健次
引用文献
1)畠山健次ら.分離部の骨癒合を目的とした装具療法と運動療法.関節外科.2024; 43(5): 543-549.
2)Teichmann, J., Burchardt, H., Tan, R., & Healy, P. (2021). Hip Mobility and Flexibility for Track and Field Athletes. Advances in Physical Education, 11, 221–231.
3)Lilima Patel et al. (2024). Effect of 4 weeks core stabilization exercise on muscle activity, range of motion and function in Lumbar Spondylosis. Fizjoterapia Polska, 24(5), 445–450.
4)Kini, R., & Rangwala, Z. (2020). Combined role of core muscle activation and pilates on reformer in a geriatric patient with degenerative lumbar spondylosis and L4-L5 prolapsed intervertebral disc.
5)畠山健次.骨癒合を目的とした装具療法と運動療法.臨床スポーツ医学.2019; 36: 1114-1115.
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