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2021.08.04
変形性ひざ関節症は、関節の軟骨がすり減ってうすくなったり、なくなり膝の形が変形し、痛みや腫れをきたす状態です。変形性ひざ関節症が進行して重症となると、露出した骨同士がぶつかり、関節の本来の滑らかな動きが障害されます。ただし、関節の変形が強さと痛みや症状の強さは必ずしも一致しません。痛みや症状を引き起こす原因は、関節の変形だけではなく、多くの要因が関係していると考えられます。
厚生労働省の報告によると、日本国内での変形性膝関節症の患者数は以下です。
・自覚症状を有する患者数は約1000万人
・潜在的な患者数 約3000万人1)
発病率は高齢になるほど上がるため、国内の高齢化社会の流れの中で、患者さんの数はさらに増加してくることが予想されます。50歳以降の男女比では女性の方が男性より1.5倍~2倍多いことがわかっています。2)
主な症状は、「痛み」「腫れ」「動かしづらい」などです。初期はこわばりを感じる方が多いです。立ち上がる時や、階段などで膝に体重がかかった時に痛みがでます。膝の変形が進むと、腫れがひかなかったり、曲げ伸ばしがしづらくなってきます。症状が進行する前に、治療を始めることが大切です。
レントゲン検査により骨の変形や、骨同士のすきまをみることで病態の進行具合がわかります。関節リウマチなどの疾患が疑われる場合には血液検査や関節液の検査を行うこともあります。また他に痛みの原因がないかどうか、MRI検査でより詳しく検査することも必要です。
変形性ひざ関節症の治療には、保存加療・手術加療・再生医療による治療(保険適用外)があります。
保存的加療
・痛み止め(消炎鎮痛剤)
・リハビリテーション
・ヒアルロン酸の注射
これらの治療で一定の除痛効果は報告されていますが、変形性ひざ関節症の進行予防は難しいとされています。
手術加療
・骨切り手術
・人工関節置換術
長期耐久性や感染に弱いといった懸念事項もありますが、おおむね安定した成績が報告されている保険適用の標準治療です。
再生医療による変形性ひざ関節症の治療
近年、医学の進歩と共に多くの注目を浴びているのがひざの再生医療です。徐々に進行していくと言われる変形性ひざ関節症の症状を緩和したり、進行を妨げる役割が期待されています。現在、変形性ひざ関節症に対する再生医療の治療は、保険適用外です。
下記にひとつでもあてはまる方が対象となります。
・現在の治療で効果が出ない方
・ヒアルロン酸注射を打っているが、症状がよくならない方
・人工ひざ関節の手術や骨切りの手術に抵抗が強い方(できれば避けたい方)
・頻繁に関節に水が溜まってしまう方
・過去に半月板や靭帯の手術などを受けて、最近膝の調子が悪くなっている方
など
当クリニックでは、変形性ひざ関節症の再生医療として下記を提供しています。
再生医療の治療後には、治療効果をさらに高めるために個別のリハビリテーションも提供しています。
・ご自身の脂肪を使うASC療法 (脂肪由来培養幹細胞療法)
・ご自身の血液を使うPRP療法 (多血小板血漿療法)
・個別リハビリテーション
現在の治療で思うように症状がよくならない方は是非お気軽にご相談ください。
出典
1: 「介護予防の推進に向けた運動器疾患対策について 報告書」平成20年7月 介護予防の推進に向けた運動器疾患対策に関する検討会
2: 「変形性膝関節症の疫学」大森豪 古賀良生 臨床整形外科2007 Vol.42 No.1