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2023.05.26
はじめに
膝に痛みのある患者様に向けて、膝関節に痛みが発生しやすい人の特徴について解説したいと思います。
目次
1.なぜ膝の痛みが出てしまうのでしょうか?
2.変形性膝関節症について
・変形性膝関節症の症状
・なぜこのような症状が出るのか
・歩行動作の特徴
3.まとめ
主に痛みの原因と言われているのは、加齢・体重増加・筋力低下です。このような原因により、関節のクッションである半月板の損傷や軟骨がすり減ってしまい、関節の隙間が狭くなってしまうことで痛みが生じるようになります。この痛みが変形性膝関節症の原因となってきます。
○変形性膝関節症の症状
変形性膝関節症は50歳以上の女性に多く、特に肥満の方がなりやすいと言われています。
症状としては、①疼痛、②腫脹、③関節の変形、④膝関節の可動域制限があります。
※詳しくは2022.02.19の「膝の痛みがある方へ 。それ、もしかしたら変形性膝関節症かもしれません。」に記載されています。
○なぜこのような症状が出るのか
人は両足で体重を支えながら歩いています。歩行時では約2倍もの体重が膝関節にかかると言われています。例えば:40kgの人は80kg、60kgの人は120kgのストレスが膝関節にかかります(図1)。なので、単純に体重を減らすだけでも膝への負担は減らすことができます。
図1
しかし、体重を減らすのはなかなか大変だと思います。そこで膝関節への負担を減らす鍵となるのは筋肉量になります。同じ体重の人でも筋肉量が多い人と脂肪量が多い人では膝関節にかかる負担が違ってきます。筋肉量の多い人では筋肉で身体を支えることができるため、動作を行う際に衝撃吸収やふらつきを制御でき、脂肪量が多い人では身体を支える力が少なく、動作の制御や衝撃吸収ができず軟骨や半月板にストレスがかかり痛みが出やすくなってしまいます。(図2)
図2
筋肉量と膝痛の関係について解説します。(図3)下半身の筋肉量が多いと平地歩行や階段、立ち上がり動作などでバランスをとり、身体を支えることで膝関節へのストレスを少なくすることができます。筋肉量が少ないと身体を支えることができず、バランス能力が低下してしまうため膝関節へのストレスが多くかかってしまいます。体重増加や筋力低下により膝関節にストレスがかかり軟骨が擦り減り、関節の隙間が狭くなることで痛みが出てきてしまいます。
図3
○歩行動作の特徴
歩行には踵を着く、身体を支える際に膝が伸び切る瞬間があります。(図4)
しかし、その時期に膝がしっかりと伸びていないと膝へのストレスが大きくなり痛みが出やすくなります。(図5)
図4:正常な歩行
図5:膝が曲がっている歩行
膝に痛みがでた当初は安静が必要ですが、過度に安静にしすぎてしまうと、筋力低下や、関節の動きづらさが出現します。その状態で日常生活を送るとより膝に負担がかかり、さらに痛みが悪化するという悪循環が起こります。膝の痛みで困っている場合は一度診察にいらしてください。
執筆:西船理学診療部 藤原教弘
監修医師:二宮太志